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ミズキ ゲジゲジ

ノストラダムス大予言

ノストラダムス大予言 ノストラダムス大予言

山田真吾悪魔くんバージョン。
今度の敵は、悪魔界の帝王シーレンとその下僕達(死神伯爵、ヒトラー、ダニエル)。シーレンが、ノストラダムスの予言通りに世界破滅を進めていくのを、悪魔くんチーム(カエル男、メフィスト、ノストラダムス、ミカエル)が阻止していくストーリー。
山下一郎悪魔くんとは違い、わかりやすい勧善懲悪物語。
歴史上の厄災や人災を、シーレン率いる秘密結社が影で操っている設定は、アイデアとしては面白いと思う(永井豪デビルマン番外と同じだが…)。ケネディと仲良くなるも、暗殺を阻止できなかったり、キューバ危機を救ったのが家獣だったり、上手い具合に話が噛み合っていて楽しい。
ただ、惜しむらくは、水木プロ作品のためか、水木しげる先生本人の独特な感性がイマイチ伝わりきらない。

ヤモリビトpoints!

ノストラダムス大予言

勧善懲悪の中、水木プロ作品の中、私が気に入ってるのはココ!
シーレンが湾岸戦争を勃発させたときのノストラダムスのせりふ。
「文明が発達するということはこんなにもややこしい事態になるものなのか」
「ややこしい」という表現が、まさにピッタリ。
現在の地球には、ホントややこしいことばかり。文明は発達しても、人間は本当に発達しているのだろうか?
そんな風に考えさせられる、水木先生ならではのアイロニー。


初版:初版:1996年10月5日
出版社: 扶桑社

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