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ミズキ ゲジゲジ

死神大戦記

死神大戦記 死神大戦記

地獄を制圧したサタンが、地上制服まで目論むところを、水木先生(本名で登場)と12人の子供達が、地獄へ行って闘うという壮大なストーリー。
ザッピングで、地上に出てきたサタンの下僕や、世界の悪党妖怪たちを相手に、鬼太郎たちが闘ってます。
とてもスケールが大きい物語で、上下巻にわたって飽きさせない作りになってます。水木先生ならではで、ものスゴク強いはずのベールゼブブやアスタロトが、あっさりやられちゃいます。でも違和感というか、あっさり感がないのはさすがです。
それに、12人連れて行った子供達の半分以下は、奮闘むなしくサタン率いる悪魔連合に殺されちゃうんですが、よくよく考えたらヒドイ話です。

ヤモリビトpoints!

死神大戦記

こんなスケールの大きな話なのに、これから地獄へサタンを倒しに行こうとする水木先生からは、緊張感のかけらも見えません。
ご自身で「なにしろ前代未聞の旅だから」と言ってるのに、「みんな明日ここへ集まるんだぞ」って、楽しい旅行に行くみたい。
このギャップが水木作品の醍醐味です。ふっと息をつける場所があるので、何回読んでも疲れないし飽きないんでしょうね。


初版:1985年8月30日
出版社: 朝日ソノラマ

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