少年マンガではないので、結構えげつない描写とかも出てきます。
単なる鬼太郎ファンが見たら幻滅してしまいそうな鬼太郎に出会えます。 夜話よりえげつないです。
ただ水木作品としては、なかなか風合いが出ていて面白いです。死神の話とか円盤の話とか、鬼太郎以外の物語も楽しいです。
水木ファンなら読んで損はないですね。

ヤモリビトｐｏｉｎｔｓ!

死神の物語です。
魂ノルマに追われる死神が、人間を殺して魂を奪おうとするのですが、ことごとく失敗します。それもそのはず、彼は人を殺すのがイヤでイヤで仕方ないのです。
最後に、「俺は気が優しくて人を早く死に導くことができねえ」と涙するシーンです。
サラリーマン死神にも似ていますが、気が優しくで死神に向かない彼の方が、なんとも言えず味わい深くて、サラリーマン死神より私は大好きでした。

初版：1985年12月6日
出版社: 講談社